福島競馬場の特徴を知る
福島競馬場は、東北で唯一のJRA競馬場である。
[目次]
福島競馬場の特徴
●コース形態 右回り
●芝コース
1600m、直線 292m
●ダートコース
1444.6m、直線 295.7m
●障害コース
芝コースを使用、たすき 490.7m
●開催重賞
福島牝馬S、ラジオNIKKEI賞
七夕賞、福島記念
(すべてGⅢ)
典型的な小回りコース
1周の距離が短いので、コーナーを回る回数が多くなる。1700m・1800mでは4つ、2400mでは6つのコーナーを回る。しかもカーブがきついため、上手にコーナーを回らないと外にふくれてしまうため、大きな距離ロスとなってしまう。跳びが大きい大型馬よりも小兵や牝馬が活躍する傾向にある。直線が短いので、差し・追い込み馬にはそれなりの脚と器用さも求められる。4コーナーあたりでよい位置を取れなければ差しは届かない。
スパイラルカーブ
3~4コーナーで緩やかなスパイラルカーブになっておりスピードは落ちにくい。それに加えて、4コーナーから直線にかけてはわずかに下り勾配になているのでスピードが持続する。スピードを維持したままコーナーを曲がる逃げ・先行馬が有利である。特に馬場状態がいい開幕週では、その傾向が顕著にあらわれる。
アップダウンの繰り返し
高低差は最大でも2.1mと平坦なコースとなっているが、起伏箇所が多い独特のアップダウンとなっている。ゴール坂付近から2コーナー手前までなだらかに下り、緩やかな上りに転じた後に、バックストレッチ中央までの100mで1m上る急勾配がある。3~4コーナーはフラットだが、4コーナーから直線は、また緩やかに下り、120mで1m以上の上り勾配を駆け上がってゴールとなる。
主な芝コース・距離別の押さえるポイント
芝 1000m
引き込み線からのスタートで、コーナーまでは距離があり、しかも緩やかな上り坂となっている。逃げ・先行馬に有利な傾向があり、枠順による有利不利はあまりない。3~4コーナーのスパイラルカーブもスピードがある馬に有利で、コース適正がとても重要である。
芝 1700m
正面スタンドがスタート地点となっている。1コーナーまではわずか200mしかないため、先行争いは激化しやすい。スタート直後から速いラップを刻む展開になりやすく、先行力があり、かつスピードを持続できる馬に向く。コーナーを4度回るために、外枠の馬は外々を回されて不利を受けやすい。先行馬が有利だが、ペースは速くなりがちなので逃げ切るのは難しい。
芝 1800m
正面スタンド前の右側がスタート地点で、1コーナーまでは300mある。芝1700m戦に比べて前半のペースは落ち着きやすい。平均ペース以下なら、逃げ・先行馬が有利である。前半のペースがかなり速くなれば、差し・追い込み馬にもチャンスは出てくる。芝1700m戦と同じく、コーナーを4度回るために外枠は不利である。
芝 2000m
4コーナーのポケットからスタートする。1コーナーまでは500mあるが、先行争いは激しくなることが多く、内枠がやや有利な傾向がある。小回りコースでの実績があり、先行する能力のある馬に向く。馬場が荒れる開催後半にはスタミナが要求され、距離実績にも注目しておきたい。
芝 2600m
坂を4度上って3度下り、コーナーを6度通過するトリッキーなコースとなっている。福島競馬場でのコース実績に注目しておきたい。2周目の3コーナーからペースが速くなり、波乱が起きやすい要素も強い。
主なダートコース・距離別の押さえるポイント
ダート 1000m
コース幅が狭くて、フルゲートでも12頭までしか出走できない。新馬戦や未勝利戦などのレースが組まれる程度でレース数は大きくない。スタートダッシュと二の脚の速さが要求され、3コーナーで先頭に立てればそのまま逃げ切れることは少なくない。内枠の逃げ馬が非常に有利である。
ダート 1150m
芝コースを横切ってダートコースに入っていく。枠順に有利不利はなく、スピード能力で勝負が決まり、ダート1000m戦同様に、逃げ・先行馬が有利な傾向がある。
ダート 1700m
スタート直後に坂を上って1周する。福島競馬場は先行有利の傾向が強いため、直線は338mもあるが先行争いは激化しやすい。他場に比べて砂が深く、パワーで押し切るタイプの逃げ馬が活躍しやすい。
ダート 2400m
レース数は多くない距離だが、小回りコースで6度のコーナーを通過する。先行馬が有利だが、逃げ切るのは難しい。